獣医

家畜向け皮膚病治療薬に進出中森製薬

2009/07/29 00:00

動物用医薬品製造の中森製薬株式会社(本社宮崎市中森敏雄社長)は、家畜向け皮膚病治療薬に進出すると発表した。宮崎県工業技術センターなどと共同で漢方生薬を配合した軟膏状の外用薬を開発する。抗生物質を使わないことで、既存の治療薬と異なり、家畜の出荷直前でも使えるという。3年後を目途に実用化を目指す。同社は動物の消化器系疾患の治療向けに17種類の漢方生薬を配合した医薬品「新中森獣医散」を製造している。同薬は動物の皮膚病を引き起こす菌を殺菌しつつ、皮膚細胞を修復する機能があることが千葉大などの研究で報告され、塗り薬にも転用できるとして科学技術振興機構の研究プロジェクトに採択された。同薬を水に溶かし油剤に分散させ、軟膏状の塗り薬として製造するという。薬を水に溶かす液状製法では半月程度しか保存できないが、塗り薬にすると2〜3年の保存が可能となり、皮膚にもなじみやすく薬効の持続も期待できる。塗り薬として調剤した後、安全性試験や臨床試験を進める。認可されている薬効成分をそのまま使うため通常の試験期間より短縮できると期待している。当面治療薬の対象とするのは真菌が原因の皮膚病。かゆみがひどくなると、家畜が飼料を食べなくなり畜産の生産効率が低下するといい、さらに畜舎の中での感染や人にまで感染が及ぶ可能性もある。昨今、食の安全性への関心の高まりで、畜産業者も家畜に与える飼料や医薬品に気を配り、それが消費者へのアピールポイントになる傾向が強まっているという。

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